☆報告☆ 『ボランティアのつどい2013』開催しました!

こらぼん

2014年01月08日 14:05

年末が押し迫る12月13日、高島市ボランティア・福祉学習センターでは、『ボランティアのつどい2013』を開催しました。

肌をさすような寒さの中、当日お越しいただいた皆様、ほんとうにありがとうございました。
当日参加してくださった方は100人を超え、たくさんの方にお話を聞いていただく機会となりました。

当日の様子を、少しですが報告します。


受付では

被災した高島市を応援する「ファイト高島」という思いがこめられたみかんがこの日のために和歌山県から届けられ、参加者へプレゼント。



プログラムがスタート!

午前の部では

福島県南相馬市を拠点に活動する「NPO法人さぽーとセンターぴあ」代表理事 青田由幸さんにお越しいただき、NPO法人の活動内容や東日本大震災の被災地での災害弱者がおかれた状況や問題などについてお話しいただきました。

東京電力福島第一発電所の事故で、在宅で生活する障がい者が避難が必要になったにもかかわらず、避難所へすぐに避難することが困難だったり、避難した先の避難所でも環境に馴染むことができず、自宅へもどり、そこでの生活を余儀なくされたりという問題があったそうです。
そうした問題解決を図るため、南相馬市へ個人情報開示をはたらきかけ、適用された個人情報保護条例の特例のもと、在宅障がい者の情報を得て、その情報をもとに対象者600人の安否確認を行ってこられました。

こうした問題は、にわかに発生するものではなく、普段からわたしたちが生活する地域にも潜在していて、有事の際それが浮き彫りになる。問題を小さく、少なくするには、日常での気づきと気づきから生まれる意識的な取り組が大切であると教えていただきました。


お昼の休憩時間

地区ボランティアセンター(地区ボラセン)から出張カフェをご用意いただきました。

出張カフェでは安曇川と朽木の地区ボラセンコーディネーターさんによる、てづくりスウィートポテト&チョコブラウニーのご提供が。






パンやスウィーツの販売には、確かなおいしさ「虹の会ドリーム・あんです」さんにご協力いただきました。

高島市共同募金委員会からは

1月から運動が始まる「赤い羽根たかしま見守り募金」への協力をよびかけ、運動にかける熱い思いを訴えました。 



午後の部では
午後からは台風18号災害の市内被災地域でボランティア活動をされた方々を迎えてのパネルディスカッションを開催しました。
 

パネルディスカッション一部では… 



(特)しがNPOセンター代表理事の阿部 圭宏さんに進行いただきました。


曽根 傳さん(今津町 浜分区区長)
誰かと一緒でないと参加しにくい人もいるのではないかということで、区長として呼びかけ、区民の方々と一緒に活動に参加されました。

「被災地でのボランティアは重労働だけではなく、床拭きであったり、台所の片づけであったり、その人その人にあったできることがいくらでもあると感じました。
ボランティア活動は1日の時間に限りがありますが、被災された方は24時間寝付くまで不安な気持ちではと感じ、切実でありました。」



徳富 貴子さん(龍谷大学生)
龍谷大学のボランティア・NPO活動センターのコーディネーターとしても活動されている徳富さんは、おじいさまが高島市在住で、高島市での活動参加を周囲の学生にも呼びかけられました。

「京都や大阪から通学している学生も多く、高島市までの移動にかかる金銭的負担や時間的負担で、参加のハードルが高くなっていたのでは」



吉見 大さん(社団法人 高島青年会議所 理事長)
若い世代から地域を変えていこうと、青年会議所ではいろいろと企画をして地域活動に取り組まれています。
青年会議所内で参加を呼びかけ、述べ36人の方が9月の3連休に集中して活動に参加されました。





川島 和久さん(社会福祉法人 虹の会 アイリス 施設長)
法人職員だけでなく、施設を利用されている障がいのある方と一緒にボランティア活動に参加されました。

「現地では、被災された方から『来てくれてありがとう』という声かけをいただいて、一生けんめいに活動する事に、障がいの有無は関係が無いと感じました。参加者にとっても、社会活動に参加する機会となりました。」



パネルディスカッション二部では… 



滋賀県社会福祉協議会の地域福祉部長の谷口郁美さんに進行いただきました。





曽谷 公雄さん((株)平和堂あどがわ店 店長)    
ボランティア活動者の飲み物や栄養補給できるあめなど、食品を中心に寄贈いただき、ボランティア活動にもマンパワーとして従業員の方々に参加いただきました。

「地域に育てていただいた平和堂として、被災された方々に対して何かしたいという思いはある中で、なかなか情報が入らないので、平和堂として何ができるのか判断が難しいところもあったが、社協などのつながりから必要な活動が明らかにできました。」
 


山崎 智文さん(立命館大学サービスラーニングセンター)
普段は、学内サービスラーニングセンターで、学生コーディネーターと一緒に、学生が興味のもてる企画を考え実施していらっしゃいます。

「高島市は以前からワークキャンプを社協の支援のもと実施してきており、関わりがありました。
学生は活動するための力はあっても、現地のことを知らず、どこへその力をもっていけば良いのかわからない中で、災害ボランティアセンターの仲介で学生の思いをつなぐ場所ができ、支援する側としても心強い存在であったと感じました。」



阿部 圭宏さん((特)しがNPOセンター代表理事)
2013年「災害支援市民ネットワークしが」を設立され、所属されているスタッフが被災地で活動できるように調整していただきました。
情報がなかなか入らない災害時に、県域の団体のネットワークを利用して、情報を正しく、広く伝えていく役割があると大切な気づきをお話いただきました。




山本 昇子さん(高島市災害ボランティア活動連絡協議会)
高島市災害ボランティア活動連絡協議会では、高島市との協働提案事業「地域の防災力向上事業」として、災害発生前の7月、8月にかけて、市内18か所で防災こんだん会を実施してこられました。

「災害を少なくすることはできませんが、被害を少なくすることはできると思い活動しています。災害ボランティア連協は他の被災地で活動するためではなく、高島市の地で自分たちで助け合おう、助かり合おうという思いで活動しています。少しでも多くの方に活動に参加いただきたいです。」



高島市被災地域において災害ボランティアセンターを通じてボランティア活動をされた方は9月18日から10月末までを通じて2,862名でしたが、そのうち半分は高島市に暮らす市民の方々でした。
また災害ボランティアセンターの運営の中心になってくださったのも、市民ボランティアの高島市災害ボランティア活動連絡協議会の皆様でした。
互いのたすけ合いで、困難な事態も乗り越えていく高島市民の絆が確かにありました。そしてその絆は突然生まれるものではなく、日頃のつながりの延長にあるものだと改めて学ぶ機会となりました。


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